防音ドア製作編
防音ドアの製作を詳しく解説いたします。

ローコストでの自作防音ドアをつくるために選らんだのはトイレドアです。ドア本体とドア枠セットで2万くらいで買えるのでとてもリーズナブル。大きさもほどよく小さくて小規模なブースにはもってこいでした。

まずトイレドアについてる明かり確認小窓をとりはずし、その穴は鉛シートでふさぎました。

普通のトイレドアを防音仕様にするには遮音シートをはりつけます。ブースで仕様した「すーぱー静香・かべ」をここでも使います。

遮音シートとトイレドアの接着には木工用ボンドではだめで「速乾」と記されたタイプのボンドを使用します。

実は恥ずかしながら初めて知ったのですがボンドでの接着をするときはくっつける方とくっつけられる方と両方ボンドを塗らないとだめなんですね。

それにボンドを塗ってすぐにはりあわせてはいけないのです。10分くらい放置して(専門用語でオープンタイムというらしい)手でさわってボンドがつかないくらいになったら張り合わせるのです。

ボンドをあまりたくさんつけすぎるとだまになってしまい遮音シートが盛り上がってしまいますので、ヘラなどをつかってボンドを薄く延ばしてぬっていくと良いでしょう。

思っていた以上にボンドの使用量が多くてドア1枚でボンドを2本まるまるつかってしまいました。おかげで何度もホームセンターに買い足しに行くはめに。。

遮音シートをトイレドアの両面に貼れば効果は高まると思いますがトイレドアの丁番はそこまでの重さに耐えられるのかどうか心配なので今回は片面のみ遮音シートをはりました

片面のみはっただけですがトイレドアとはおもえないくらいの重量になっていました。

遮音シートの上から木目の化粧ベニヤをはりました。

幸いトイレドアのメーカーと同じ模様の化粧ベニヤが売っていたのでまったく違和感はありません。

ただし、ベニヤをホームセンターでカットしてきてもらえばよかったのですがカッターで切れると思って家でカットしたのですが結構切断面がギザギザになってしまったので張り合わせの断面部分はあとで何かで隠すことにします。

ちなみに化粧ベニヤもボンドで接着していますがそれだけだと心配なので頭が茶色になっている細い釘を補強で打っています。

こちらの写真を見ればよくわかるとおもいます。切断面ががたがたになっていて見た目が美しくありませんよね。

トイレドアの正確なサイズをはかっておいてホームセンターのカットマシンをつかって切断してもらうほうが絶対に良いと思います。またどうしても家でカッターで切るというならベニヤカット用のカッターを買ってきたほうが良いです。僕は普通のカッターでやったからこんな汚くなってしまったんだと思います。

とりあえず遮音シートをはさみこんだドアを取り付けてみましたがあまり効果はないみたい。やはりすき間が少しでもあるとほとんど遮音効果はないんでしょうね。

ちなみに遮音シートを貼る側は戸当たりと接触しない側になります。つまり扉の手前側ということですね。

トイレドアには普通下側のドア枠はついていません。

しかし僕は一度間違えてサイズ違いのドア枠を購入してしまい組立てた後だったので返品できずに嘆いていたのですが、まちがって買ったドア枠を利用して下枠と戸当たりを作りました。転んでもただでは起きてはいけないのが素人DIYの鉄則ですね(笑)

戸当たりと戸当たりの間がへこんでいて歩きにくいのでコンパネをサイズに合わせてカットしてはめこんでみました。
そのままにしておいたらあまりにみすぼらしいので、防音ドアをつくるときにつかった化粧ベニヤの切れ端を利用してカバーをつけてみました。

茶色の頭の釘でとめてるのでそれほど目立ちませんね。

さて、すき間を埋める作業をします。

ドアをきちんと閉めた状態にして戸当たりにぴたっとくっつくように沿わせてすき間テープを貼ります。

このとき戸当たりと余裕を持たせて貼ってしまうと全然意味がないです。ぴたっとくっつけて貼ると一度ドアを開いて再び閉めようとするとちょっとすき間テープがひっかかるような感じになり軽く押しただけではドアは閉まらなくなっています。ここがポイントなのです。

スタジオのドアって軽くは閉まらないですよね?少し力をいれて閉めないといけないのはそれだけ密閉性が高いことの証明です。

アコルトさんに勧められて買ったこのテープは少々高いですが普通のすき間テープとはちがいすかすかではなくゴムみたいに弾力があります。普通の安価なやつはスポンジみたいにすかすかですから遮音にはあまり効果がないと思われます。

ドア1枚につき3袋つかったので合計6袋つかったことになります。

トイレドア2セット、遮音シート、すき間テープなどもろもろをいれてだいたい5万円程度費用がかかりました。

しかしながら、うちのミキシングルームについている某メーカーの10万以上もする防音ドア(1枚扉ですが)と比べて格段に遮音性能が高いです。これは僕もびっくりしました。

最初アコルトさんにトイレドア2枚で十分ですと言われ半信半疑だったのですがなるほどと感心しました。

最後は見栄えを良くするために茶色のモールをつかい縁を飾りました。角はもちろん45度で(笑)

簡単に実験してみましたが、扉2枚閉めた状態で普通に会話しても外には一切声が聞こえないくらいの遮音性能です。

大声でわ〜〜〜〜と叫ぶとやっと聞こえる感じですね。

つまり歌声などは外にはかすかなささやき声くらいにまで下がるということになります。

とにもかくにも、ボーカルブース製作を考えてる方はトイレドア2枚でやるのがコストを抑えられて最大限の効果を得られるのでオススメしますよ!

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